とろふわもうふ

30代オタクの回想記録など。

谷川俊太郎の詩を読んで

谷川俊太郎さんのことを知ったのは多分中学のときだ。たぶん便覧に載っていたはずだと思う。有名な「二十億光年の孤独」という詩が掲載されていて、その響きが私の厨二心を撃ちぬいた。
「二十億光年」という途方もない、人類にはどうしようもないかんじ。「孤独」という言葉のふわふわとした切なさと凛とした字面の佇まいに見事やられた。
以来、「好きな詩人を聞かれたら谷川俊太郎って答えよう!」って鼻息も荒く生きてきたんだけど、その機会はなかった。なくてよかったと思う。

それで谷川俊太郎さんなんだけど、ワードチョイスが好き~と、その詩だけ読んで言っていた完全なるにわかだったわけですが、先日この「二十億光年の孤独」の文庫本が出てたので購入してみた。買ったものの長らく積読していたのだが、昨日風呂のなかで読んでみたのです。

しかし、わからなかったんです。やわらかい心を失ってるのか、何を言ってるんだかわからん、となった。うん?どういう……なにを言ってるんだ??? という。
音読してみたらわかるかもしれない、と思って音読してみた。そうすると、多少わからないでもない、と思った。映画やドラマ、アニメのプロローグに挿入されそうなかんじだ。BLEACHが巻頭カラーのときの冒頭に入っていても違和感はないな、と思った。

で、あとがきその他参照してみたところ、これは谷川俊太郎さんが二十歳くらいの頃に書いたものだと知って納得。たしかにこのふわふわとしたわけの分からなさ、題材にとりあげるものとかには、二十歳くらいのかんじがするよ。


そんな谷川俊太郎さんが二十歳くらいのときの詩集ですが、これはわかる!!!というのもあったのです。
それが以下です。全文引用は問題なので、一部引用。

静かな雨の夜に

神を信じないで神のにおいに甘えながら

(中略)

そして なによりも
限りなく自分を愛しながら
いつまでもこうしてひっそり坐って居たい

全文読まなきゃわからない部分もあると思うんだけど、休みの日、雨が降っていて外には出たくなくて、無神論者とか言いながらも微妙な不幸を嘆き「あ~神さまなんとかしてくれよ」とか思ってて、youtubeを見て旅した気になったり世の中を知った気になっている。そんでまあ最終的には幸せになれるよね、とか思いつつPCの前でビールを飲んでる感じがする、と個人的には思った。


もれなくアフィっていくスタイルです。